癌になったと友達に告げる、またはこれから知り合う方に告げる難しさを実感した話
昨日、娘の同級生のママが我が家に訪ねて来てくれました。
私より10歳以上年下の30代、そりゃあ美人で明るくて爽やかで、私の大好物(?)ママ友達です。
彼女も大病の経験があり、その優しさや力強さに感心し、生き方に共感します。
いつまでも話は続き、チビちゃん(息子さん4歳)の幼稚園のお迎えの時間まで長話しです。
電池を2回替えました。
喋り過ぎじゃろ!
私は恵まれていて、感謝ばかりです。
でも時々は、そんな方ばかりでない経験もします。
スーパーで瞬時にきびすを返す
私の健康な頃のイメージは(ブログを読んで下さる方は感じていらっしゃるでしょう)お喋りで、でっかい声の元気おばさんで、誘って誘われてワイワイ型の性格です。
飲み会もよく行きましたよ~(笑)
辞書に「人見知り」の文字はなく、レジで並んだ人と商品片手に「これ美味しいじゃろか?」などと笑いあったり、参観後に帰ろうとしているお母様をとっつかまえて、一緒に懇談会に出席したりと、よく言えばムードメーカー、悪く言えばウルサイ!
それでも運が良いことに、高校時代からの友人も多く、遠方から訪ねて来てくれたり心配のメールが届きます。
反面、私が病気で癌で障がいが・・・という情報を知った方の中には、もう関係なくしたい全面押し出しの方もおられて、寂しい思いをします。
先日もスーパーで、ちょっとご無沙汰のママ友に出会いました。
何度もお茶をしてメールもして、仲良しだと思っていました。
私から声を掛けられませんので、ちょっと手を挙げて気が付いてもらおうとしました。
その時、まさしく、瞬時に、きびすを返され、素知らぬ顔で消えられました。
あ~~~気の毒な事をしちゃったわ~!
私が知らんぷりしてあげれば良かった~!
気を遣わせちゃったわね~。
きっとスーパーのどこかで私に気が付いていて、あえて会話もないと思われ、体調の事も聞きにくいし、色々気を遣われた結果の選択だったのでしょう。
お気持ちお察しいたします。
もう関わりたくないのですね。
でもまだ大丈夫なんだけどなぁ・・・
私は病気になっても、何にも変わっていないのにねぇ。
電池が無くなるまで喋って笑って、子供の愚痴なんか言い合えば良いのにねぇ。
所詮はお友達じゃなかったのかな?
メールの返事が「お大事に」
娘の受験説明会の時でした。
娘からちょくちょくお名前を聞いていて、しっかり優秀で優しい女の子だと、良い印象の同級生ママさんです。
明るく「娘から話を聞いてお世話になっています」と話し掛けられ、メールアドレスを教えて下さいとの事でした。
それは私も嬉しいわ~と、人工喉頭機を使用して話します。
「驚かせてごめんなさいね」と前置きをしたうえで、病気で電話が出来ないのでメールは助かります、と伝えました。
その時は何も感じませんでしたが、帰ってから「今後もよろしくお願いしますね」と娘のエピソードなどを添えてメールすると
そっけなく「よろしくお願いします。お大事に」とひと言返信です。
お大事にかぁぁ~。
別に私の具合が悪くなっても、ママに迷惑かける事なんか無いよぅぅぅ!
ママからメアド聞いといて、病気が分かると予防線かぁぁぁ~
てな感じ。
もう「初めまして」の時点で人工喉頭機を使うから、速攻、病人だって分かっちゃう。
そりゃ気を遣うと想像に容易いです。
それとも私が余計な事を言ったかな?
健常者の時の私だったらどうするだろう?
「人の命に関わると自分の命をとられる」と言った先輩がいました。
確かに病院などに付き添うと、気分が沈むとおっしゃる話はよく耳にします。
娘も入院中の私を見舞うのを嫌いました。病院が暗くて怖いと言いました。独特の「匂い」にも拒否反応です。
私が健常者であった時はどうだったか?
家族なら当然?友達は?知人程度なら?
以前、私は息子のママ友達を癌で亡くした経験があります。
私は彼女に花を送ったり電話で話をしたり、心は届けようと思いました。
でも十分には出来ません。
自分から電話をしておいて、か細くなる声の彼女に、どう対応したらよいか分からなくなりました。
他愛もない「この先」の話題が、出来なくなりました。
以前の様に、明るく笑いあえる事が出来ませんでした。
彼女がそれをどのように受け止めていたのか、分かりません。
彼女が亡くなった時に感じたのは「罪悪感」の様な感情でした。
亡くなる覚悟は出来ていましたが、それまで十分に寄り添う事も、一緒に泣いたり喜んだり出来なかった事実を、客観的に感じました。
お葬式の時に花束を贈り、許して下さいと泣きました。
何も出来なかった私を詫びました。
「きびすを返された方」も「お大事にママ」も、あの時の私と同じ思い、似たような感情を抱いた結果の意思表示でしょう。
私の病気が他の人の重荷にならないように、離れていく人は諦め、新しい出会いも半ば諦めです。
分かって下さる方も多いですから、「この年になって新しい友達なんて期待しないわ~」っておっしゃる方と、同じかもしれませんね。
でも寂しいモノです。
いやいや!私にはおっと~と息子クンと娘チャンがいましたわ!
ブログを読んで下さる方は、きっとわかって下さる(*´▽`*)
世界で一番大好物の三人と皆様を、大切に頂きまぁぁす!